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逆三尊の出来高でダマシを見抜く|判定 5 チェックと撤退基準
by @kabueng55
「逆三尊の形だけ見て買ったらダマシで損切りになった」「教科書通りの逆三尊が出ているのに、なぜか上がらない」——個人投資家がチャートパターンで頻繁に経験する痛い経験です。結論から言うと、逆三尊のシグナル精度を上げる最重要要因は「出来高」で、形状判定だけでは精度 50-60% 程度に留まりますが、出来高 5 チェックを併用すると体感で精度 70-80% まで上がります。
事実根拠としては、書籍 エドワーズ&マギー『マーケットのテクニカル分析』(パンローリング) はチャートパターンの古典で、逆三尊 (Inverse Head and Shoulders) の出来高パターンが詳細に分析されています。書籍 Bulkowski 『Encyclopedia of Chart Patterns』(Wiley) では、逆三尊の過去出現データの統計から「出来高を伴うブレイクの精度は伴わないブレイクの 1.5 倍」と定量的に示されています。書籍 M. シュワッガー『マーケットの魔術師』(各巻・パンローリング) でも、出来高との組み合わせがチャートパターン運用の前提だと触れられています。
実際、かぶカブキ (@kabu_kabuki) のような X の声では、「株価チャートで見るべきポイント」として「5/25/75 日移動平均線・出来高の急増・直近の高値安値の水平線・直近の安値を結んだトレンドライン」の 4 軸を整理し、テクニカル単独ではなくファンダで選んだ銘柄のタイミング判断に使うと精度が高まる、という運用が共有されています。X の株クラでも、形だけ綺麗な逆三尊で出来高が伴わずダマシに遭った経験談、逆三尊は「3 つの底の出来高推移 + ネックライン突破時の出来高急増」の両方を確認してからエントリーする運用、なども広く紹介されています。わかもの (@wakamn_fx) も「『逆三尊=ロング』と機械的に覚えるのは危ない」として、教科書どおりに上昇する形とダマシになる形を見極めるために「右肩上がりか」「トレンド転換しているか」を必ず確認する、という声を共有しています。
つまり、逆三尊のダマシ判定は 「形状 + 出来高 5 チェック」の複合判定 で構造化すれば、ほとんどのダマシを事前に検出できます。この記事では、逆三尊の基本構造と出来高の関係、3 つの底の出来高 3 パターン (理想 / 警戒 / ダマシ確定)、ネックライン突破時の出来高判定、ダマシ判定 5 チェック、ダマシ後の撤退基準を順に解説します。逆三尊全般の見方は 逆三尊 銘柄 と 逆三尊 ネックライン 引き方、別の角度のダマシ判定は 逆三尊 だまし で別途整理しています。
逆三尊の基本構造と出来高の関係
逆三尊 (インバース・ヘッドアンドショルダー / Inverse Head and Shoulders) は、3 つの底で構成される反転パターンです。真ん中の底 (ヘッド) が最も深く、左右の底 (左肩 / 右肩) がほぼ同じ深さになる対称形が基本形です。

構造を要素に分解すると次の 4 つです。
- 左肩底: 最初の底 (浅め)
- ヘッド (真ん中底): 最も深い底
- 右肩底: 3 つ目の底 (左肩とほぼ同じ深さ)
- ネックライン: 2 つの戻り高値を結ぶライン (突破でシグナル確定)
逆三尊の出来高は 「形成段階ごとに減衰し、ネックライン突破で急増する」 のが理想パターンです。形成中に出来高が増え続けたり、突破時に出来高が増えなかったりすると、シグナルの信頼度が大きく下がります。
私自身の経験では、逆三尊の形状判定だけで判断していた時期は、ダマシで負ける確率が高めでした。出来高判定を加えてから、ダマシによる損失が体感で半減しました。形状は「シグナルの候補」を絞る一次フィルタ、出来高は「本物 vs ダマシ」を判定する二次フィルタ という位置付けが、ダマシ回避の本質です。
3 つの底の出来高 3 パターン (理想 / 警戒 / ダマシ確定)
逆三尊の 3 つの底における出来高推移は、3 パターンに分類できます。それぞれシグナルの信頼度が大きく違います。

パターン A: 理想形 (左肩大 → 中央中 → 右肩小)
- 左肩底: 出来高大 (急落で慌てて投げ売り)
- 中央底: 出来高中 (悲観の極み・反転の予兆)
- 右肩底: 出来高小 (売り疲れ・買い手の様子見)
このパターンは、売り圧力が段階的に減衰している ことを示します。最も信頼度が高いパターンで、ネックライン突破時に出来高が急増すれば、シグナルとしての強さは最大級です。
パターン B: 警戒形 (左肩中 → 中央大 → 右肩中)
- 左肩底: 出来高中
- 中央底: 出来高最大 (パニック売り)
- 右肩底: 出来高中
中央のヘッドで出来高が最大化している形で、底打ちの可能性はあるものの、売り圧力が完全に減衰していません。ネックライン突破の信頼度が中程度で、複合チェックが必須です。
パターン C: ダマシ確定形 (右肩で出来高増加)
- 左肩底: 出来高中
- 中央底: 出来高中
- 右肩底: 出来高大 (再度の売り圧力)
右肩で出来高が増えているパターンは、売り手が再度入ってきている証拠で、底打ちではなく下落継続の可能性が高いです。形状が綺麗な逆三尊でも、このパターンならエントリー見送りが正解 です。
3 パターンの判定は、チャートの下段に出来高バーを表示して目視で確認します。出来高バーの高さを左肩 / 中央 / 右肩で比較するだけで、3 パターンのどれかが分かります。
ネックライン突破時の出来高判定
3 つの底の出来高パターン (前章) で候補が絞れたら、次は ネックライン突破時の出来高 を判定します。これが本物 vs ダマシを分ける決定的な要因です。
ネックライン突破時の出来高判定基準は次の 3 つです。
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基準 1: 突破日の出来高が直近 5 日平均の 1.5 倍以上 1.5 倍未満だと買い手が不足している証拠で、ダマシ確率が大きく上がります。理想は 2 倍以上です。
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基準 2: 終値ベースでネックラインを上回る ザラ場でネックラインを上抜けても、終値で再度ネックライン以下に戻ったら「ヒゲ突破」で実質はダマシです。終値ベースで明確に上抜けることが、本物のブレイクの最低条件です。
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基準 3: 翌日も出来高を維持する 突破日の出来高が大きくても、翌日に急減すると「一時的な仕掛け買い」の可能性が高いです。翌日も平均比 1.2 倍以上の出来高を維持していれば、買い手の継続が確認できます。

3 基準すべてを満たすブレイクは、本物の確率が体感で 7-8 割と高めです。1-2 基準だけでエントリーすると、ダマシで損失を生む確率が大きく上がります。「形状で候補を絞り、出来高で本物を確定する」2 段階の慎重さ が、逆三尊運用の鍵です。
ダマシ判定 5 チェック
逆三尊のダマシを総合判定する 5 チェックです。5 チェックすべてで本物判定が一致する場合のみエントリー、3-4 個だと様子見、2 個以下は見送り が運用ルールとして機能します。
- チェック 1: 3 つの底の出来高が理想形 (左肩大 → 中央中 → 右肩小) になっているか
- チェック 2: ネックライン突破日の出来高が直近 5 日平均の 1.5 倍以上か
- チェック 3: 終値ベースでネックラインを上回って確定したか
- チェック 4: 突破翌日も出来高を平均比 1.2 倍以上維持したか
- チェック 5: 上位足 (週足) と整合しているか (週足が下降トレンドの終盤か底打ち段階か)
5 チェックの中で、特にチェック 1 (3 つの底の出来高) と チェック 2 (突破日の出来高) が決定的です。この 2 つが揃わない逆三尊は、形状が綺麗でも見送りが正解です。
チェック 5 (上位足の整合性) は、日足で逆三尊が出ても週足が明確な下降トレンド継続中なら、ダマシ確率が大きく上がります。日足の反転 + 週足の底打ち or 上昇転換 が、信頼度の高い組み合わせです。
私の運用では、5 チェック 5 個 Yes のみエントリー、4 個 Yes は様子見 (ブレイク後 1-2 日の動きを見てから判断)、3 個以下は完全見送り、というルールにしています。月 1-3 件しか 5 個 Yes は出ませんが、出た時の精度は体感で 8 割を超えています。
ダマシ後の撤退基準
5 チェックで本物判定してエントリーしても、3-4 件に 1 件はダマシで損失になります。ダマシで戻された時の撤退基準を事前に決めておく ことが、損失を限定する鍵です。
撤退基準は次の 3 段階で運用します。
段階 1: 即時撤退 (ネックライン割れ) ブレイク後にネックラインを下回って終値で確定したら、即時撤退します。これは「ブレイクがダマシだった」という反証材料が明確になった瞬間です。
段階 2: 中期撤退 (右肩底割れ) ネックライン割れまで行かなくても、右肩底を下回ったら撤退検討対象です。右肩底割れは「逆三尊パターン自体が崩壊」したシグナルです。
段階 3: 戦略撤退 (中央底割れ) 中央底 (ヘッドの最深部) を下回ったら、戦略撤退が必須です。ここまで下げたら、逆三尊は完全に否定されたパターンとして扱います。

逆指値は 「ネックラインの少し下 (-2-3%)」 に置くのが基本形です。段階 1 (即時撤退) を自動化する設定です。詳しくは 逆指値 注文 設定 方法 株 で実務手順を整理しています。
ダマシで損切りした取引は、後で必ず Check します。「5 チェック 5 個 Yes でもダマシだった理由」 を言語化することで、次回の判定精度が上がります。逆三尊のダマシ率は構造上ゼロにできないので、ダマシを学習素材として扱う姿勢が重要です。
出来高判定の振り返りを 30 秒で残す選択肢 - habitre
逆三尊で出来高判定を経てエントリー / 撤退した取引を記録し、5 チェックの精度を検証する補助として、habitre (loop.nitekabu.com・無料) が使えます。
設計思想は 「全部書かなくていい・残したい 1 件から 30 秒で」 のハイライトジャーナル方式で、逆三尊エントリーで「5 チェック何個 Yes だったか」を短文で残せば、20-30 件並べた時に「5 個 Yes と 4 個 Yes の精度差」「ダマシで戻された時の共通点」が見えてきます。形状パターンのプルダウンで「逆三尊」を選択 + 心理 5 段絵文字 (😣😟😐🙂😆) でエントリー時の確信度を残すと、出来高判定と心理の相関も分析できます。
アプリストア不要で、Safari でアクセスして iPhone のホーム画面に追加して使えます(PWA)。チャートパターン全般の記録運用は トレード振り返りの方法 で、テクニカル分析の心理面は 投資 メンタル 安定 ルール で別途整理しています。
まとめ - 逆三尊は「形 × 出来高」の複合判定
逆三尊の出来高判定について、本記事で整理した要点を改めて並べます。
- 逆三尊は 3 つの底 + ネックラインで構成される反転パターン
- 出来高 3 パターン: 理想形 (左大 → 中 → 右小) / 警戒形 (中央最大) / ダマシ確定形 (右肩で増加)
- ネックライン突破時の出来高判定 3 基準: 1.5 倍以上 / 終値ベース / 翌日継続
- ダマシ判定 5 チェック: 出来高 4 個 + 上位足整合の 1 個
- 5 チェック 5 個 Yes のみエントリー (4 個は様子見 / 3 個以下は見送り)
- ダマシ撤退 3 段階: 即時 (ネックライン割れ) / 中期 (右肩底割れ) / 戦略 (中央底割れ)
逆三尊の運用で最も重要なのは、「形状だけでエントリーしない」 という原則です。教科書的に綺麗な逆三尊でも、出来高が伴わないシグナルは精度 50-60% に留まります。出来高 5 チェックを併用するだけで、精度が体感で 70-80% まで上がり、ダマシによる損失を構造的に減らせます。
まずは過去 3 ヶ月の保有銘柄や監視銘柄で、逆三尊らしき形を 5 つピックアップしてみてください。それぞれに 5 チェックを当てはめると、「5 個 Yes でも本物 / ダマシのどちらだったか」が振り返れます。実銘柄の検証を経て初めて、出来高判定の感覚が掴めます。
逆三尊全般の見方は 逆三尊 銘柄、ネックラインの引き方は 逆三尊 ネックライン 引き方、別の角度のダマシ判定は 逆三尊 だまし を、対称形のダブルボトムは ダブルボトム 見つけ方 を、継続パターンのカップウィズハンドルは カップウィズハンドル 例 を併せて参照してください。
本記事は個人の見解です。特定銘柄の推奨ではなく、投資判断はご自身でお願いします。記事中の数値は記載時点のもので、最新値と異なる可能性があります。
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よくある質問
Q. 逆三尊の出来高は何を見ればよいですか?
A. 3 つの底の出来高推移と、ネックライン突破時の出来高の 2 軸を見ます。理想形は「左肩底 = 出来高大 / 真ん中底 = 中 / 右肩底 = 小 / ネックライン突破 = 急増」のパターンです。
Q. 出来高がない逆三尊はダマシですか?
A. ダマシ確率が大きく上がります。形状が綺麗な逆三尊でも、ネックライン突破時に出来高が前日比 1.5 倍以上にならない場合は、ブレイクの信頼度が低くダマシで戻される可能性が高いです。
Q. ネックライン突破後に下がった場合は損切りすべきですか?
A. ネックラインを下抜けて終値で確定した場合は、ダマシと判定して撤退するのが基本です。下抜け後の戻りを期待して保有を続けると、損失が拡大する確率が高くなります。
Q. 逆三尊の形成期間はどれくらいですか?
A. 数週間から数ヶ月まで幅があります。短期 (1-2 ヶ月) の逆三尊は信頼度がやや低く、中期 (3-6 ヶ月) の逆三尊の方が反転シグナルとして強い傾向があります。形成期間が短すぎる場合は様子見が安全です。
Q. 出来高判定はどう進めますか?
A. スクリーニングで逆三尊形状の候補を絞った後、各銘柄のチャートを開いて出来高推移を目視で確認します。形状検索が一次フィルタ、出来高判定が二次フィルタという 2 段階運用が現実的です。