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ボリンジャーバンド スクイーズの判定|期間とブレイク方向
by @kabueng55
「ボリンジャーバンドの基本は分かるけれど、スクイーズ局面の読み方が分からない」「バンド幅が狭くなった銘柄を見つけてもエントリータイミングが取れない」——個人投資家がボリンジャーバンド運用でつまずく典型例です。結論から言うと、スクイーズ (バンド収束) は「近い将来のエクスパンション (急激な値動き) を予告する先行シグナル」で、5 営業日連続バンド幅縮小 → 10-15 営業日継続で信頼度が上がり、20 営業日超の長期スクイーズはエクスパンション時の値幅が大きくなる傾向があります。
事実根拠としては、書籍 ジョン・ボリンジャー『Bollinger on Bollinger Bands』 (日本語訳・パンローリング) はボリンジャーバンドの考案者本人による教科書で、スクイーズの概念と判定基準が体系的に整理されています。書籍 M. シュワッガー『マーケットの魔術師』(各巻・パンローリング) でも、ボラティリティの収束 → 拡張サイクルが取引機会として広く認識されていることが触れられています。学術 では、ボラティリティの平均回帰性 (高ボラの後は低ボラに、低ボラの後は高ボラに回帰する) が、金融時系列分析の基本概念として確立されています。
実際、Kou (@BassistFX_Kou) のような X の声では、「ラインを引き過ぎると訳わからなくなるから、ボリンジャーバンドがスクイーズしている所だけに水平線を引く / 揉み合った事実は将来的に意識される」という、スクイーズと水平線を組み合わせた実践的なライン引き方が共有されています。さらに X の株クラでも、スクイーズを検出してからブレイクを待つ「待ち伏せ型」エントリーで、エクスパンション初動を取る運用がよく共有されており、スクイーズ単独ではブレイク方向が分からないので上位足のトレンドと組み合わせる必要性が併せて指摘されています。
つまり、ボリンジャースクイーズの判定は 「期間 × ブレイク方向予測 × ダマシ回避」の 3 軸で設計 すれば、エクスパンション初動を取る実用的なシグナルになります。この記事では、スクイーズの基本概念、判定基準 (5 / 10-15 / 20+ 営業日の 3 期間)、ブレイク方向の予測軸、出来高との関係、ダマシ回避 5 チェック、エクスパンション初動の取り方、最後にスクイーズ取引記録の選択肢を順に解説します。ボリンジャーバンド全般の使い方は ボリンジャーバンド 使い方、トレンド系の判定は ゴールデンクロス 信頼性 と パーフェクトオーダー 見方 で別途整理しています。
ボリンジャーバンド スクイーズの基本概念
ボリンジャーバンドは、移動平均線 (通常 20 日 SMA) と上下に標準偏差 (通常 ±2σ) を加えた 3 本のラインで構成される指標です。バンド幅 (上限 - 下限) はボラティリティを表し、バンド幅が縮小する状態を「スクイーズ」と呼びます。

スクイーズが起きる背景は次の 3 つです。
- 背景 1: 価格のボラティリティ低下 (狭いレンジで推移)
- 背景 2: 売買が膠着して方向感が出ない
- 背景 3: 重要イベント (決算 / 指数イベント) 前の様子見
スクイーズが重要なのは、ボラティリティには平均回帰性がある からです。低ボラ状態は永続せず、いずれ高ボラ状態に転じます。スクイーズ後のエクスパンション (バンド拡張) は、市場が膠着から脱して方向性を出す瞬間を示します。
ジョン・ボリンジャー本人による定義では、スクイーズは「バンド幅が過去 6 ヶ月の最低水準に達した状態」とされています。これを個人投資家向けに簡略化すると、「5 営業日連続でバンド幅が直近 20 日平均の 70% 以下」 が現実的な判定基準になります。
私自身、スクイーズを意識的に追うようになってから、エントリータイミングの精度が体感で大きく上がりました。スクイーズなしの場面で何となく買うより、スクイーズからのブレイクを待ち伏せする方が、シグナルとしての強度が違います。
3 つの期間タイプ (短期 / 中期 / 長期)
スクイーズの継続期間で、シグナルとしての強度が変わります。3 つの期間タイプに分類できます。

短期スクイーズ (5-9 営業日)
- バンド幅: 直近 20 日平均の 70% 以下
- 継続期間: 5-9 営業日
- ブレイク時の値幅: 小〜中 (期待リターン控えめ)
- 信頼度: 中
短期スクイーズは検出頻度が高い一方、ブレイク時の値幅が小さく、ダマシも多いです。エントリー対象としては「軽めの注意候補」として扱い、複合チェックが必須です。
中期スクイーズ (10-15 営業日)
- バンド幅: 直近 20 日平均の 60% 以下
- 継続期間: 10-15 営業日
- ブレイク時の値幅: 中〜大
- 信頼度: 高
中期スクイーズは、市場の膠着がやや長期化した状態で、エクスパンション時の値幅が大きくなる傾向があります。個人投資家の主戦場は中期スクイーズ で、検出 → 監視 → エントリーの 3 ステップで運用できます。
長期スクイーズ (20 営業日超)
- バンド幅: 直近 20 日平均の 50% 以下
- 継続期間: 20 営業日超
- ブレイク時の値幅: 大 (大きなトレンド転換の予兆)
- 信頼度: 最高 (出現頻度は低い)
長期スクイーズは月 1-2 件程度しか出ませんが、エクスパンション時のリターンが大きいです。月足レベルのトレンド転換に発展することもあり、検出できれば見逃し厳禁です。
私の運用では、中期スクイーズを主戦場にしつつ、長期スクイーズの候補は常に監視銘柄リストに入れています。3 期間の併用が、検出頻度と信頼度のバランスとして最適です。
ブレイク方向の予測軸 (上位足 / 直前トレンド / %B)
スクイーズが検出できても、ブレイク方向 (上 or 下) が分からないとエントリー判断ができません。完全な予測は不可能ですが、3 つの予測軸で確率を上げられます。

軸 1: 上位足 (週足) のトレンド方向 日足でスクイーズが出た時、週足が上昇トレンド継続中なら上方向ブレイクの確率が高くなります。週足下降中なら下方向。週足横ばいだと予測精度が落ちます。上位足整合の確認は、ブレイク方向予測で最重要の判定材料です。
軸 2: 直前トレンドの方向 スクイーズ直前 1-2 ヶ月のトレンド方向に再ブレイクする確率が約 60-65% (継続パターン)、逆方向にブレイクする確率が約 35-40% (反転パターン) という経験則があります。継続パターンの方が確率は高めですが、反転パターンもそれなりに発生します。
軸 3: ボリンジャー %B の位置 %B = (現在価格 - 下限) / (上限 - 下限) で、0-1 の範囲。スクイーズ中の %B が:
- 0.5 以上 (バンド中央〜上限寄り): 上方向ブレイクの確率がやや高い
- 0.5 以下 (バンド中央〜下限寄り): 下方向ブレイクの確率がやや高い
3 軸を組み合わせた判定例:
- 「週足上昇 + 直前 1 ヶ月上昇 + %B 0.6」→ 上方向ブレイク確率 高
- 「週足下降 + 直前 1 ヶ月下降 + %B 0.4」→ 下方向ブレイク確率 高
- 「週足横ばい + 直前混合 + %B 0.5」→ 予測精度低 (ブレイク確認後にエントリー)
3 軸すべてが同じ方向を指している場合のみエントリー、それ以外はブレイク確認後にエントリー、という運用が安全側です。
出来高との関係 (スクイーズ中 / エクスパンション時)
スクイーズと出来高の関係は、シグナル判定で重要な補助情報です。
スクイーズ中の出来高
- スクイーズ中は出来高も縮小する傾向 (売買膠着が反映)
- 出来高が縮小していないスクイーズは、隠れた需給の偏りがある可能性
- 「バンド幅縮小 + 出来高縮小」が理想形
エクスパンション (ブレイク) 時の出来高
- ブレイク時の出来高が直近 5 日平均の 1.5 倍以上で本物確率上昇
- 2 倍以上だと信頼度が最高水準
- 出来高が伴わないブレイクはダマシ確率が大きく上がる

出来高の判定は、MACD ヒストグラム縮小や逆三尊のダマシ判定と同じ思想です。「形状 (スクイーズ) で候補を絞り、出来高 (エクスパンション時) で本物を確定する」 2 段階フィルタの構造が、テクニカル運用全般に共通します。
ダマシ回避 5 チェック
スクイーズからのブレイクが本物かダマシかを判定する 5 チェックです。
- チェック 1: スクイーズ期間が 5 営業日以上継続している (理想は 10 日以上)
- チェック 2: スクイーズ中の出来高が明確に縮小している
- チェック 3: ブレイク時の出来高が直近 5 日平均の 1.5 倍以上
- チェック 4: ブレイクは終値ベースでバンドを越えた (ザラ場のみは保留)
- チェック 5: 上位足 (週足) と整合している (週足が同方向か底打ち / 天井打ち段階)
5 チェックすべて Yes なら本物の確率が高く、3-4 個 Yes なら警戒モード、2 個以下なら様子見、という運用ルールが現実的です。
特にチェック 3 (ブレイク時出来高) と チェック 5 (上位足整合) が決定的です。出来高が伴わないブレイクと上位足が逆向きのブレイクは、ダマシ確率が体感で 7 割を超えます。
私の運用では、5 チェック 4 個以上 Yes でエントリー、3 個以下は見送り、というルールにしています。基準を高めに設定する代わりに、エントリー件数を月 2-5 件に絞ることで、シグナル精度を維持しています。
エクスパンション初動の取り方
スクイーズからのエクスパンション初動を取る具体的なエントリー手順は次の 6 ステップです。

- ステップ 1: 監視銘柄リストからスクイーズ候補を週次でスクリーニング
- ステップ 2: スクイーズ継続期間と 3 つの予測軸を確認
- ステップ 3: 4 個以上の予測軸が一方向を指す候補に絞る
- ステップ 4: ブレイク日に出来高 1.5 倍 + 終値ベース確認
- ステップ 5: 翌日のローソク足で再確認 (ヒゲ突破でないか)
- ステップ 6: 翌日終値が突破水準を維持していればエントリー
ステップ 6 でエントリーする時点で、ブレイク日から 1 日遅れていますが、ダマシ回避の保険として 1 日待つ運用が機能します。1 日遅れることで取れる値幅は減りますが、ダマシで損失を出す確率も大きく下がります。
ストップロスは 「スクイーズ中のバンド中央線 (20 日 SMA) を割った位置」 に置きます。バンド中央線割れは、スクイーズ自体が否定されたシグナルです。逆指値の設定は 逆指値 注文 設定 方法 株 を参照してください。
利確は 2 段階で取ります。
- 利確 1: バンド幅が直近平均に戻った時点で半分撤退 (リスクリワード 1:1)
- 利確 2: 反対側のバンド到達で残り半分撤退 (リスクリワード 1:2 以上)
エクスパンションは持続せず、いずれボラティリティが平均回帰します。早めに利確を分割して取るのが、エクスパンション戦略の基本形です。
スクイーズ取引を 30 秒で記録する選択肢 - habitre
ボリンジャースクイーズでエントリー / 撤退した取引を記録し、5 チェックの精度を検証する補助として、habitre (loop.nitekabu.com・無料) が使えます。
設計思想は 「全部書かなくていい・残したい 1 件から 30 秒で」 のハイライトジャーナル方式で、スクイーズエントリーで「期間タイプ (短期 / 中期 / 長期)」「ブレイク方向の予測当たり外れ」を短文で残せば、20-30 件並べた時に「長期スクイーズの精度」「上位足整合時の的中率」が見えてきます。形状パターンのプルダウンで「三角持ち合い」を選択 + 心理 5 段絵文字 (😣😟😐🙂😆) でブレイク待ちの緊張感を記録できます。
アプリストア不要で、Safari でアクセスして iPhone のホーム画面に追加して使えます(PWA)。テクニカル指標を使った検証ループは トレード振り返りの方法 で、テクニカル分析の心理面は 投資 メンタル 安定 ルール で別途整理しています。
まとめ - スクイーズは「待ち伏せ型」エントリーの本命
ボリンジャースクイーズの判定について、本記事で整理した要点を改めて並べます。
- スクイーズはバンド幅縮小でボラティリティ低下を示す
- 基本判定: 5 営業日連続でバンド幅が直近 20 日平均の 70% 以下
- 3 期間タイプ: 短期 (5-9 日) / 中期 (10-15 日) / 長期 (20+ 日)
- ブレイク方向予測 3 軸: 上位足 / 直前トレンド / %B 位置
- 出来高との関係: スクイーズ中縮小 / エクスパンション時 1.5 倍以上
- ダマシ回避 5 チェック: 期間 / スクイーズ中出来高 / ブレイク出来高 / 終値ベース / 上位足整合
- エクスパンション初動 6 ステップ: 監視 → 予測 → ブレイク確認 → 翌日確認 → エントリー
- 利確は 2 段階 (平均回帰時 + 反対バンド到達)
ボリンジャースクイーズの本質は 「待ち伏せ型エントリーの本命」 にあります。スクイーズなしでただ何となく買うより、スクイーズからのエクスパンション初動を待ち伏せる方が、シグナルとしての強度と再現性が大きく上がります。月 5-10 件の候補から、5 チェック 4 個以上で月 2-5 件の高精度エントリーが取れる計算です。
まずは保有銘柄や監視銘柄でボリンジャーバンドを表示して、過去 3 ヶ月のスクイーズ局面を 5 つピックアップしてみてください。それぞれに 5 チェックと 3 予測軸を当てはめると、「予測軸 3 個一致 + 出来高ありブレイク」がどれくらいの精度だったかが手応えで見えてきます。
ボリンジャーバンド全般は ボリンジャーバンド 使い方、トレンド系の判定は ゴールデンクロス 信頼性 と パーフェクトオーダー 見方 を、モメンタム系は MACD 使い方 と RSI 使い方 を併せて参照してください。
本記事は個人の見解です。特定銘柄の推奨ではなく、投資判断はご自身でお願いします。記事中の数値は記載時点のもので、最新値は各サービスでご確認ください。
// faq
よくある質問
Q. ボリンジャーバンドのスクイーズとは何ですか?
A. ボリンジャーバンド (±2σ) の上下のバンドが収束してバンド幅が極端に狭くなる状態を指します。価格のボラティリティが低下している証拠で、近い将来に急激な値動き (エクスパンション) が起きる予兆として知られています。
Q. スクイーズはどれくらいの期間続くと判定基準になりますか?
A. 5 営業日連続でバンド幅が直近 20 日平均の 70% 以下、というのが最小判定基準です。10-15 営業日続くスクイーズは「中期スクイーズ」として信頼度が高く、20 営業日超は「長期スクイーズ」でエクスパンション時の値幅が大きくなる傾向があります。
Q. スクイーズ後のブレイク方向は予測できますか?
A. 完全な予測は難しいですが、上位足のトレンド / 直前のトレンド / ボリンジャー %B の位置で確率を上げられます。スクイーズ前のトレンド方向に再ブレイクする確率が約 60-65% (継続)、逆方向にブレイクする確率が約 35-40% (反転) という経験則があります。
Q. スクイーズ候補はどう絞りますか?
A. TradingView や証券スクリーナーでボリンジャーバンドが収縮している銘柄を絞り込んだ後、各銘柄のチャートでバンド幅を目視確認する 2 段階運用が現実的です。
Q. ダマシで戻された時はどう対応すべきですか?
A. ブレイク方向と逆に終値で戻ったら、即時撤退が基本です。スクイーズ後のエクスパンション初動でダマシに遭うと、逆方向の本物ブレイクに巻き込まれて損失が拡大するリスクがあります。